コロナウイルスにはさまざまな情報がネットにはあふれています。
しかし、残念ながらそれらの情報の中には真偽に疑問点がつくようなものもあります。
私は大学を卒業後、アップジョン社の研究員となりました。
そこでは、ホルモン剤、降圧剤、睡眠導入剤、抗菌剤などに携わりました。
1991年には米国本社の研究所に行きましたが、その時にはまさにエイズの治療薬を開発していました。
当時、エイズはもはや治療できない病気だとまで言われていましたが、プロテアーゼの働きを抑える薬が治療薬となるということが判明し、エイズは死に至る病気ではなくなりました。
その時の経験やそこで得た知識をもとに正確な情報をお伝えしていきたいと思います。
ちなみに、アップジョン社が開発したミノキシジルという血管拡張剤は、日本ではリアップという育毛剤として有名です。
ところでウイルスについては、7種類に分類されています。
とはいえ、その一つ一つを説明してもややこしくなるだけですので、ここでは
「ウイルスには大きく分けて、DNAウイルスとRNAウイルスがある。」ということを知っておいてください。
コロナウイルスは、インフルエンザウイルスやHIV(エイズのウイルス)と同じくRNAウイルスです。
ヘルペスウイルスや天然痘ウイルスはDNAウイルスです。
DNAウイルスは一般的に変異が少なく安定しています。
ワクチンの接種も一度で充分であることが多いです。
RNAウイルスは変異が多いです。
インフルエンザは、毎年流行する型が異なり、その型に合わせて毎年予防接種が必要になります。
エイズのHIVには、現時点では有効なワクチンはありません。