頭痛薬を飲むと石油のにおい、ガソリンのにおいがして不快だ、という人がおられます。
病院で処方されたロキソニンは大丈夫だけど、市販のイブA錠をのむと鼻の奥から石油かガソリンのにおいがする、という人はわりとおられます。
イブA錠には、イブプロフェンという鎮痛成分のほかに「アリルイソプロピルアセチル尿素」という成分が入っています。
このほかにも、複数人から話を聞いたところ、市販薬の中でも石油の臭いがするものとしないものとがあるということで、その成分を調べてみました。
また、処方薬にも石油の臭いがするものがあるという話もありました。
ということで、石油の臭いがするという薬に共通する成分を調べてみました。
そこで、石油の臭いがするという薬の共通する成分として、「アリルイソプロピルアセチル尿素」が浮かび上がりました。
このことより、私はこの「アリルイソプロピルアセチル尿素」が犯人ではないかと考えています。
石油やガソリンの主成分は炭素数が4~8の「炭化水素」です。
アリルイソプロピルアセチル尿素の構造式には、イソプロパンが含まれます、
イソプロパンは炭素数3の「炭化水素」です。
このため、敏感な人には石油の(もちろん微量です)においを感じて不快になるのではないかと考えているわけです。
(厳密には、イソプロパン自身には臭いはなく、含まれている不純物によって臭いがするようです)
最近発売された「ロキソニンSプレミアム」にも、効果を高めるためアリルイソプロピルアセチル尿素が含まれています。
イブA錠がダメな人は、これもダメなのではないかと思います。
ちなみに、病院で処方される医療用のロキソニンにはこういう成分は入っていません。
石油やガソリンのにおいで不快になるという人は、市販薬ではなく医師の処方するロキソニンなどを服用してください。
ps イブA錠で石油のにおいがする、と言っていた人が「アリナミンA」もダメだといっていました、
調べてみるとアリナミンやエスファイトゴールドなどには、「ヒドロキシプロピルセルロース」という成分が含まれています。
これも分解するとプロパンが生成します。
つまり「プロピルなんちゃら」が含まれているものは要注意ということです。
鎮痛剤のナロンエースやバファリンなどにも「ヒドロキシプロピルセルロース」は入っています。
また、処方薬でも「プロピルなんちゃら」が含まれているものがあり、これも人によっては石油の臭いを感じるようです。